八月「京都」

八月：京都 静謐のなかにひそむ、京の滋味

おすすめの食材には、上品な甘みとしなやかな旨みをたたえる甘鯛をご用意。
香ばしく焼き上げた皮の食感と、ほろりとほどける身のやわらかさが織りなす、
静かでありながら印象深いひと皿に仕上げました。
あわせるのは、京の夏を象徴する九条葱。素材同士がやさしく響き合い、涼を感じる一瞬を口の中に描き出します。

盛夏の京都には、ほかにも旬を迎える賀茂茄子や万願寺とうがらし、
風味豊かな京鴨、みずみずしい白桃など、その時季ならではの恵みが揃います。
赤紫蘇や無花果、サマートリュフといった香り高い素材も織り交ぜ、一皿ごとに季節の揺らぎと奥行きを映す構成に。

コースの締めくくりには、宇治玉露をご提供。
まろやかでふくよかな旨味に、ほんのりとした青葉のような香りが京の夏の静けさが、最後の一滴までやさしく沁みわたります。

メニュー

￥18,000円（税・サービス料込み）

始まりのひとさら
鱧　赤紫蘇
賀茂茄子
万願寺とうがらし
京鴨　藁焼き
帆立貝　玉蜀黍
湯葉　無花果
白桃　サマートリュフ
お造り
甘鯛　九条葱
お口直し
氷温熟成オリーブ牛サーロイン　ステーキ
〆　土鍋ご飯
抹茶　和梨
小菓子
宇治玉露

おすすめ食材：甘鯛
甘鯛は、その上品な味わいと繊細な質感で、京料理において長く愛されてきた魚です。
皮目を香ばしく焼けば、鱗はぱりっと音を立て、内に秘めた旨みがふわりと立ち上がる。
その軽やかさと奥行きある風味は、余計な手を加えずとも、凛とした存在感を放ちます。
とりわけ夏の盛りを過ぎたこの時季、甘鯛は脂のりも程よく、
涼を呼ぶ素材として、旬の香味野菜やだしとの相性もひときわ冴えわたります。